【Co-op体験談】バンクーバーのスタバ100店舗に応募

Point

名前:塩野谷蓮
学校名:ILAC IC バンクーバー校
受講コース:Service Excellence for Business Diploma with co-op
通学週数:1年間
ビザの種類:学生ビザ(co-opプログラム)

TOEICの勉強から海外生活に興味を持ちました

実は、私が留学を始めたきっかけは、TOEICの勉強からでした。最初は、単に英語力を向上させたいと考えて始めたのですが、勉強を進めるうちに、試験対策を超えた何かを感じるようになりました。TOEICのスコアを上げることも大切でしたが、英語学習そのものの魅力を感じ始め、「海外で生活してみたい」という思いへと変わっていきました。

 

特に、リスニングやライティングの能力を伸ばしたいと考えるようになりました。TOEICの勉強は困難を伴いましたが、その過程で「もっと実際の英語に触れてみたい」という強い願望を持つようになりました。テキストや教材での学習は重要ですが、実際に使われている英語を直接体験することで、よりリアルなコミュニケーション能力を習得したいと思うようになりました。

 

それとともに留学を後押ししたのは、スパイダーマンが好きだったことです。スパイダーマンの映画で見たニューヨークの街並みに魅了され、そんな場所で生活してみたいと強く憧れを抱くようになりました。

バンクーバーは世界中から人が集まる多国籍環境

留学をしたことで、一番良かったのは、多国籍な環境に身を置けたことです。バンクーバーって、世界中から人が集まってくる都市で、いろんな文化や言語が交差しているんですよ。いろいろな国の人たちと関わる中で、多様な価値観や生き方に触れられたんです。それで、自分の視野がぐんと広がったと感じています。

 

それから、英語をずっと使う環境にいたことも、すごく良かったです。毎日英語を話していると、自然にリスニングやスピーキングが上達していくんです。英語に対する自信もだんだんと湧いてきました。授業だけじゃなくて、日常生活で英語を使うことの大切さを実感できたし、学んだことをすぐに実践できる環境は、本当に役立ちました。

 

文化の違いに関しては、たしかにカルチャーショックを感じることもありました。例えば、バスを待つときに列を作らないとか、日本とは違う経験をしました。こういう小さな違いからでも、自分が今まで育ってきた環境と違うルールや慣習に触れることで、柔軟性や適応力が身につくんです。

 

そして、留学生同士でのコミュニケーションでは、英語を第二言語として話すために、お互いに気を使いながら、聞きやすい話し方を心がけました。

ILAC ICでの授業を通じて英語でプレゼンができるように

留学生活で直面した最も大きな挑戦は、やはり言語の壁でした。カナダに到着した当初は、コミュニケーションの難しさを強く感じました。特に授業の最初の方では、先生の話していることを完全には理解できず、授業内容についていくのが難しいと感じたことを思い出します。英語のスキルに自信がなかったため、授業についていくことだけでも、とても苦労しました。

 

ですが、留学生活を経るうちに、少しずつその壁を越えることができるようになりました。特に、4タームに渡るコースを通じて、英語への耳が慣れ、理解が深まり、先生が話す単語を聞き取れるようになったことは、大きな前進でした。最初のころは想像もつかなかったことが、日々の生活の中で自然とできるようになり、その喜びを感じています。

 

プレゼンテーションは、特に緊張する瞬間でした。初めのうちは、携帯を見ながら何とか話を進める程度で、緊張のためにうまく話せないこともありました。しかし、何度も挑戦するうちに、準備の方法やプレゼンテーション中の振る舞いに慣れ、現在では堂々と話すことができるようになりました。この成長は、留学を通じて得た自信の証であり、言語能力だけでなく、自己表現のスキルも向上したことを示しています。

国によって履歴書の書き方が異なることも学びました


カナダの教育システムで、特に印象深かったのは、授業での積極的な発言とプレゼンテーションの機会が多かったことですね。日本と比べると、学生が自分の意見を表明し、グループで話し合い、発表するのが一般的で、そのプロセスを通じて学ぶことを大切にしています。最初はこのスタイルに慣れるのが少し大変でしたが、コミュニケーション能力の向上にとても役立ちました。

 

授業では、先生がさまざまなテーマを出して、そのテーマについてグループで議論するんです。そして、最終的にはグループでの発表をすることが求められます。たとえば、1学期目には「カナダで働くには?」というテーマで、レジュメの作成方法や、どのような個人情報を載せるべきか、深く掘り下げる機会がありました。カナダでは、レジュメに写真を載せたり、性別や家族構成を記載することは一般的ではなく、過去の職歴やスキルに焦点を当てるという点が、特に新鮮でした。

 

異なる文化背景を持つクラスメイトたちと、レジュメに何を記載するか話し合う中で、国によって職務経歴の提示方法が異なることを学ぶことができました。アジア出身の学生は家族構成や写真を重視する傾向にあるのに対して、ヨーロッパやカナダ出身の学生は、これまでの職歴やスキルにフォーカスするという違いがあって、このような文化間の違いを知ることは、とても興味深い経験でした。

特に最初は積極的にアクティビティに参加しましょう

学校での生活では、アクティビティやイベントへの参加が、新しい友達を作る絶好のチャンスでした。留学が始まったばかりの頃は、特に学校が主催するウェルカムパーティーやハロウィンパーティーなどのイベントに積極的に参加しました。

 

ウェルカムパーティーで、初めて友達を作るきっかけができ、留学生活のスタートを前向きなものにしました。ハロウィンパーティーでは、ナイトクラブみたいな雰囲気で、無料のビールやピザを楽しみながら、いろいろな国から来た学生たちと交流ができました。

 

最初の頃は、アクティビティに積極的に参加していましたが、時間がたつにつれて、授業や自習など、他の活動にも注力するようになりました。

内見時に英語で質問ができるまでに英語力が向上


留学生活を経験して、日常の中で自然と英語力が上がっているなと感じる瞬間があります。特に、最近内見に行ったとき、来日したばかりの頃と比べて、英語でのコミュニケーションがずいぶんスムーズになっていることに気がつきました。

 

留学を始めた頃は、ホームステイ先のオーナーの話がよくわからなくて、何を聞けばいいのかもさっぱりでした。でも、最近新しい住まいを探して内見に行ったときには、オーナーが話すことをしっかり理解できて、必要な質問もできるようになりました。これって、自分の英語力がしっかりと向上しているってことを示しているんですよね。

 

確かに、英語力の向上はスコアで測ることも大切ですが、日常生活でスムーズにやりとりができるようになったことは、もっと実感がわく進歩だと思います。

留学を通じて多様性への理解が進みました

留学生活を経験することで、私が最も変わったと感じるのは、物事の考え方や価値観、特に多様性に対する受容性が高まったことです。日本にいた時は、慣れ親しんだ環境や文化の中で生活しており、新しいものや異なる文化に対しては、無意識に抵抗感を抱いていたかもしれません。

 

しかし、バンクーバーのように多文化が共存する都市で生活をしてみると、様々な国の食べ物に触れる機会が格段に増えました。最初は抵抗感があることもありましたが、「とりあえず食べてみる、受け入れてみる」という姿勢を持つように心がけるようになりました。この変化は、食文化だけではなく、異なる価値観や生活様式を受け入れることにも応用できます。

 

たとえば、ネパール料理を体験した際、初めて目にする細い米を見て、「本当にこれを食べることができるのだろうか?」と疑問を持ったことがありました。でも、実際に食べてみると、見た目の違いを超えて、その味を楽しむことができました。このような経験から、見た目や最初の印象にとらわれず、新しいことに挑戦する価値があることを学びました。

ホームステイ後、クレイグスリストからシェアハウスを見つけました


留学を始めたばかりの頃、フィリピン系の家族とのホームステイを経験したのは、本当に素晴らしかったですね。その家族はとても温かくて、おいしい食事を提供してくれただけでなく、ハウスパーティーや家族の行事にも気軽に参加させてくれたんです。これらの経験が、新しい文化に触れ、現地の生活様式を間近で感じる良い機会になりました。ホームステイで家族の一員として迎えられることは、留学生活で大きな支えになりました。

 

今はシェアハウスで生活していて、4人の国籍が異なるルームメイトと一緒にいます。最初は日本人留学生が多いコミュニティを通じて住まいを探していたんですが、もっと多様な文化を体験したいと思って、国際的なシェアハウスを選んだんです。クレイグリストなどの海外向けのサイトを活用して、異なる国籍の人たちと住む家を見つけました。

100件のスターバックスに履歴書を配り、仕事を獲得


カナダに来てからの初めての仕事経験がスターバックスで働くことになりました。日本での就業経験はなく、留学生として新しい生活をスタートさせた中で、スターバックスで働くことは新たな挑戦となりました。

 

スターバックスで仕事を得るためには、まず公式サイトを通じてバンクーバー中の店舗に応募しました。さらに、私は積極的に動くことを重視し、店舗の住所をメモして、直接レジュメを持って応募しに行きました。この方法は個人的に非常に効果的だったと思います。約100件の店舗に応募し、その中からスターバックスで働く機会を得ました。

 

スターバックス以外にも、他のカフェ系の店舗にレジュメを配りました。スターバックスのような大手チェーン店では多様性を重視しており、日本人やアジア人でも働きやすい環境があります。しかし、一部のローカルカフェではネイティブスピーカーのみを採用している場合もあるため、応募先を選ぶ際にはそのような点を考慮する必要がありました。

 

ブロンズコーヒーなどの他のチェーン店にも応募しましたが、最終的にスターバックスでの仕事を選びました。スターバックスで働くことで、英語力だけではなく、異文化間コミュニケーション能力の向上にも繋がりました。

スターバックスではお客様の名前を聞くのが大変です

私はウエストバンクーバーの店舗で勤務していました。このエリアは比較的裕福な層が多く、お客様も含め多くのネイティブスピーカーと接する機会があったんです。そのため、ネイティブと非ネイティブの英語の違いがはっきりと感じられ、最初のうちは特に言葉の聞き取りに苦労しました。

 

レジでの作業中、お客様の名前を聞くときには、さまざまなアクセントや発音に遭遇して、名前を正確に聞き取るのが難しい時がありました。そういう状況で、聞き直すことも一つの対処法ですけど、お客さんが並んでいるときには、効率も考えて適当に対応することもあったんです。

ジャパレスでも働きましたがどうしても母国語で話してしまいます


留学生活の中で、スターバックスと日本食レストラン(ジャパレス)で仕事をする機会がありました。これら二つの職場は、働く環境もチームの構成も大きく違い、それぞれから学んだことも異なります。

 

ジャパレスでの仕事では、同僚が主に日本人、韓国人、その他アジア系の人々で構成されていました。共通言語を持つ人が多い中で、その言語での会話が自然と進んでしまうことがあります。これは、コミュニケーションをスムーズにするために自然に起こることですが、留学生として英語力を伸ばしたいと思っている私にとっては、英語を使う機会が減るという問題もありました。

 

一方で、スターバックスでは、様々な国籍や言語背景を持つ人たちが一緒に働いています。ここでは、異なる背景を持つスタッフやお客様に気を遣い、英語でのコミュニケーションがよく行われます。異文化間の理解や協力を促すために、英語で積極的に話がされるのです。

スターバックスでの採用理由は「パッションと明るさ」

スターバックスで採用してもらえた理由を直接マネージャーに聞いたことがあります。返ってきた答えは思っていたものとは全く違い、英語が上手かどうかよりも、私が見せた「パッション」と面接の時の「明るさ」が、採用を決めた大きな理由だったということでした。

 

言語能力も確かに大事ですが、職場ではそれを上回るものとして、仕事に対する情熱や前向きな態度、そしてチームへの貢献する気持ちが重視されがちです。スターバックスのような世界的に展開する企業では、多様な背景を持つスタッフが一致団結することにより、チーム全体の力となり、さらに良いサービスを生み出すと考えられています。

帰国後はCo-op留学の経験を活かして英語を使う仕事に就きたい


留学を終えて日本に戻ってきたら、3年生の後期からの学生生活を再開し、同時に就職活動も始めるつもりです。留学で鍛えた英語力を活かせる仕事に就きたいと考えています。特に、英語を使う職種や業界にはとても興味がありますが、具体的な職種についてはこれからじっくり考えていく予定です。

 

私は教員免許を持っているので、教育分野でのキャリアも視野に入れています。英語教師として、留学で得た経験や知識を生徒たちに伝え、彼らが国際的な視点を持てるように支援することができるかもしれません。

留学を考えている皆さんへのアドバイス


留学を考えている皆さんに向けたアドバイスですが、最初に大切なことは、留学に関する金銭的な心配事をどう乗り越えるかを考えることですね。たとえば、Co-opプログラムのように、勉強と仕事を組み合わせて経済的な負担を減らせる選択肢を検討することが大事です。

 

また、留学への心構えとしては、失敗を恐れずに挑戦する気持ちが重要だと思います。一度海外に行ってみて、もし合わなかったら帰国するという気軽な気持ちで臨むことが、留学への第一歩を踏み出す助けになります。過度にプレッシャーを感じずに、気軽に挑戦することで、結果的にポジティブな留学経験に繋がるはずです。

 

さらに、留学の目的を英語力向上だけに限らず、異文化理解や異なる価値観に触れることの大切さも理解することが重要です。確かに、英語の勉強は日本でも可能ですが、異なる文化背景を持つ人々と直接交流することで、多様な思考や生き方を知ることは、留学ならではの魅力です。