カナダの大学制度と入学要件。ランキング上位10校もご紹介!


カナダ留学では、語学学校で英語を学ぶだけが選択肢ではありません。現地大学に入学できるほどの英語力があれば、カナダの大学で現地学生と一緒に授業を受けることができます。

 

しかし多くの留学サイトでは語学学校の情報を取り扱っており、現地大学の情報は少ないです。今回はカナダの大学への留学を視野に入れている人に向け、カナダの大学のランキングや仕組み、入学要件など詳しく紹介します。

 

今まで語学学校しか考えていなかった人も、現地大学への留学を考えるきっかけになるでしょう。

カナダの大学の制度

カナダの大学の種類

Point

・カレッジ

・ユニバーシティカレッジ

・ユニバーシティ

日本で高校卒業後に通う学校は「専門学校」と「短期大学」、「大学」があります。カナダの場合は「カレッジ」、「ユニバーシティカレッジ」、「ユニバーシティ」があります。

カレッジ

カレッジには「職業訓練」コースと「ユニバーシティ編入」コースがあります。

 

職業訓練コースは専門学校のように実践的なプログラムが学べます。ユニバーシティ編入コースでは必要単位を取得することでユニバーシティの2年次や3年次に編入できます。

ユニバーシティカレッジ

ユニバーシティカレッジはカレッジとユニバーシティの中間の学校であり、一部で学位取得のコースが設けられています。また、必要な単位を取得することでユニバーシティの2年次または3年次に編入することができます。

 

通常の大学入学よりも求められる学力や英語力が低いため、留学生にも近年人気となっている機関です。

ユニバーシティ

そしてユニバーシティが日本でいう4年制の大学です。学位を授与する大学はACC(カナダ大学協会)に属しています。

ケベック州とその他の州で異なる

カナダではフランス語と英語が公用語となっていますが、ケベック州は主にフランス語が話されている州です。カナダでは州によって教育制度も異なっており、ケベック州は義務教育の制度が他の州とは異なります。

 

義務教育の期間が他の州より1年短いため、中等教育を終えてからセジェップ(大学準備機関)に2年間通う必要があります。

 

このため、カナダ人にとっても大学に進学する上でどの州の大学に通うのかは大切な選択となります。

ケベック州以外の大学の制度

ケベック州以外の大学はアメリカ系の大学制度であることが多く、学部課程は4年間で最初の2年間が一般教養、残りの2年間で専門課程を学びます。

 

基本的にはケベック州以外の大学に通う場合、日本の大学制度と似ていると考えて構いません。他の専攻に変えることも容易であり、入学したものの興味が他に出てきたり、学んでいる学問が自分に合っていなかったりする場合でも柔軟に対応してもらえます。

 

また、ケベック州とは異なり英語が主に話されている州が多いため、フランス語ができなくても英語の授業だけを選択して卒業することができます

ケベック州の大学の制度

ケベック州では大学入学前に2年間セジェップに通っており、他の州よりも1年多く大学前に学校に通っているため、学部課程は3年間となっています。

 

つまり、他の州と義務教育の期間が短かったり、セジェップに通う必要があったりしても、ストレートで卒業した場合には他の州の大学卒業と同じ年齢で学部課程を修了する仕組みです。

 

ケベック州から他の州の大学に編入する場合には、カリキュラムが異なるため個別の調整が必要となります。またケベック州の大学はイギリス系の大学であることが多く、通常は大学に入学してから卒業するまで専攻を変えることは難しいです。

カナダの大学ランキング


大学ランキングには様々な機関が独自の視点からポイントをつけて判断していることが多く、出版している機関によってランキングは異なります。しかし視点が異なっても名門の大学はランクインしていることが多いです。

 

今回はCWURの世界ランキングを参考にしました。これは学術研究や入試難易度によってランキングされているため、進学先のレベルを知るのに適しています。

1位 トロント大学


トロント大学はカナダ名門校であり、1827年にキングスカレッジとして創立しました。生徒数はおよそ88,000人とカナダでは最も在籍者数が多い大学です。

 

経済や政治の中心となっているオンタリオ州に位置しており、交換留学生も多いため多国籍の生徒が集まっています。学部は300以上、大学院も80以上と多種多様なプログラムから自身の専攻を選ぶことができ、より専門的な知識を身につけることができます。

 

セントジョーズ、ミシサガ、スカボロと3つのキャンパスがあります。その一方で定員が多く設定されているため、入学する際の倍率はそれほど高くありません。しかし授業のレベルは高いため、高い英語力と学力がなければ単位が取れず、卒業は難しいです。

2位 マギル大学


世界大学ランキングの常連であり、カナダで歴史のある大学といえばマギル大学です。メインキャンパスはケベック州・モントリオールにあります。

 

マギル大学はカナダにありながらアメリカ大学協会に属しています。12名のノーベル賞受賞を輩出しており、医学部や法学部は入学基準が非常に厳しいことで知られています。

 

ケベック州に位置しているため、フランス語の授業は多いですが、留学生の割合はトロント大学よりも多いため、フランス語を学びたい人には最適な環境です。

 

夏期集中コースもあるため、夏休みの間だけマギル大学に短期留学するという選択肢もあります。

3位 ブリティッシュコロンビア大学


ブリティッシュコロンビア大学は、第29代首相のジャスティン・トルドーなど合わせて4人の首相を輩出しています。1908年に創立し、バンクーバーキャンパスには学部生およそ45,000人、オカナガンキャンパスには学部生およそ8,000人が在籍しています。

 

日本の大学とも多く提携しており300人ほどの交換留学生がブリティッシュコロンビア大学で学んでいます。北米1を誇る国際大学であるため、短期・中期・長期と滞在期間に合わせたプログラムを受講することができます。

 

バンクーバーにキャンパスがあるため、カナダ滞在中に観光も楽しみたい、旅行に出かけたいという人にはぴったりの立地です。

ブリティッシュ・コロンビア大学付属語学学校

4位 アルバータ大学


アルバータ大学はカナダの中でも特に自然豊かなアルバータ州にあり、それを活かした農学・環境学・地質学に特化しています。カナダ大学ランキングでは5位以内、世界大学ランキングでは100位以内に入っており、環境系の専門知識をつけたい人におすすめの大学です。

 

学生数は37,000人以上であり、留学生も2,500人います。アルバータ大学では留学生へのサポートが充実しており、オリエンテーションは毎年盛大に開催されています。

 

ノースキャンパス・サウスキャンパス・オーガスタナキャンパス・セイントジーンキャンパスの4つのキャンパスが主に使われており、合わせて9つもの図書館があります。

 

アルバータ大学には「ブリッジングプログラム」があり、語学クラスで授業についていける英語力の向上を図りながら、学部授業を体験することができます。語学クラスを修了すると、そのまま学部授業を受けられ、プログラム中に体験したものも全て単位として認められます。

5位 モントリオール大学


モントリオール大学は、1878年に設置された国立大学です。ケベック州モントリオールにあり、授業のほとんどがフランス語で行われています。

 

学生数はおよそ66,000人であり、フランス語の大学としては世界で2番目に大きく、フランス語大学でのランキングは4位にランクインしている大学です。

 

政府機関とも連携しているた豊富なプロジェクトがあり、特にコンピューター科学や解剖学の分野は世界的にも高い評価を受けています。

 

留学生向けにフランス語の講座を設けているため、ある程度フランス語を学んだ人であればフランス語力を伸ばすいい機会になるでしょう。

6位 マックマスター大学


マックマスター大学はオンタリオ州ハミルトンにある大学です。1887年にトロントで創立しましたが、その後はハミルトンに移転されました。医学と工学に強く、「カナダで最も画期的な大学」と言われるほど最先端のプログラムを導入しています。

7位 カルガリー大学


カルガリー大学はアルバータ州にある総合大学で、16学部60以上の学科があります。学生はおよそ3万人、生涯教育プログラムの受講生は約2万人と大規模な大学です。ダウンタウンからわずか2kmの距離にあるキャンパスでは研究に力を入れています。

カルガリー大学付属語学学校

8位 ウェスタン大学


ウェスタン大学は留学生に人気のオンタリオ州に位置しています。カナダ大学ランキングではトップ10の常連であり、ゴシック建築の美しいキャンパスが人気です。専攻の種類も豊富であり、専攻外の教科を選択することもできるため自由に学べます。

9位 オタワ大学


オタワ大学はカナダの首都オタワに位置しています。3万人以上の学生が在籍しており、カナダで3番目の規模の大きさです。およそ7割の授業が英語でもフランス語でも受講できるため、どちらの言語も学びたいという人におすすめです。

 

オタワ大学では1年間の学費が200〜250万円が平均となっています。

10位 マニトバ大学


マニトバ大学はマニトバ州ウィニペグにあり、1877年創立のカナダ西部では最も古い大学です。大自然の中に位置していながら、研究の環境は整えられており、市内の交通の便も良いことから留学生の人気が高まってきています。

カナダの大学に入学するには?

高校卒業後にカナダの大学に入学する場合

カナダの大学に留学するのではなく、高校卒業後、カナダの大学に入学する場合はかなりの英語力が求められます。日本の高校卒業程度の英語力ではカナダの大学では通用しないため、その場合はまず語学学校に通って英語力を伸ばす必要があります。

 

必要書類は入学を希望する大学によって異なり、入る難易度も異なります。基本的には入学願書・高校の成績証明書・卒業証明書または在学証明書・TOEFLスコアが必要となります。

 

これに加え、エッセイの提出が必要な大学はありますが、日本のように入学試験はありません

現地で2年カレッジに通ってから大学に編入する場合

高校卒業後にカナダのコミュニティカレッジやユニバーシティカレッジに2年間通い、大学に編入することもできます。

 

必要書類はカナダの大学に入学する場合とほとんど同じですが、カレッジへの入学のほうが合格基準が厳しくありません。そのため、高校の成績や英語力に不安がある人はこの方法がおすすめです。

 

ユニバーシティカレッジでは大学編入に必要な一般教養を学べ、英語力の向上にも力を入れることができます。ただし、大学編入にはカレッジでの成績が重要となるため、カレッジに入学できたからといって確実に編入できるわけではありません。

 

州内の大学への編入は規定を満たせばできますが、州外への編入は単位が認められない場合や入学できない場合もあります。

日本の大学からカナダの大学に編入する場合

日本の大学で数年間学んだ後、カナダの大学へ編入する人もいます。カナダの大学ではサークルがないことや日本でしか学べないこともあるため、どちらの大学も経験することができ、メリットは多いです。

 

高校卒業からカナダへ渡ると生活の変化が大きすぎてストレスになることも多いため、まずは日本の大学へ入学してリズムに慣れることができます。

 

ただし編入が認められていない大学もあるため、自身の希望する大学のシステムを予め調べておきましょう。

 

また、日本とカナダではカリキュラムや授業内容が異なり、単位として認められないこともあります。この場合は高校の成績ではなく、日本の大学での成績が基準となるため、高いGPAを取れれば編入は十分可能です。

必要な英語力

カナダの大学で勉強する場合、大学の授業についていける程の英語力が必要となります。日常会話程度の英語力だけでは不十分で、プレゼンテーションができるように論理的に話す技術やアカデミックな内容でも聞き取れるリスニング能力や理解能力が求められます。

 

この英語力があるかの判断基準にはTOEFLやIELTSのスコアが使われます。TOEFL iBT80以上、IELTS6.5以上が基準となりますが、希望する大学によってはそれ以上を求めるところもあります。

 

また、基準を満たしていない場合でも「条件付き入学」が認められ、入学前に大学で行われる英語研修に参加してスコアを上げると入学できます。

カナダの大学にかかる費用

カナダの学費について

留学生と現地学生の学費は異なります。現地学生の方がはるかに安く、4年間フルタイムで大学に通うのであれば、その差はかなり大きくなります。カナダの市民権や永住権を持っている人は現地学生とおなじ学費で通うことができます。

 

また、州立の大学が多いですが、州によって学費も異なります。学費が最も高いのは、トロント大学があるオンタリオ州であり、平均授業料は約293万円となっています。

 

それに対して最も授業料が安いのはニューファンドランド・ラブラドール州であり、年間約100万円です。

 

高い州と安い州ではおよそ3倍もの開きがあります。学費を節約したい人は希望している大学がある州の学費を参考にするといいでしょう。

カナダの奨学金制度

カナダの大学で勉強したくても金銭的に無理だと諦めてしまう人も多いでしょう。特に学費が高いオンタリオ州やブリティッシュコロンビア州の大学に入学する場合、日本の大学に通うよりも高くなることが多いです。

 

そんな人のために、カナダで勉強する人のための奨学金制度があります。日本のものでは「日本学生支援機構」が有名ですが、他にも条件を満たすことで無利子の奨学金が借りれたり、給付型の奨学金制度を利用できたりします。

 

また、カナダ独自の奨学金制度があり、クィーンズ大学へ留学する場合は「高円宮記念クィーンズ大学留学奨学金」で年間約190万円の支給を受けられたり、「IELS北米奨学金制度」で3名に約60万円が支給されたりします。

カナダでの生活費

カナダの大学で学ぶ場合、必要となるのは学費だけではありません。出費の大半を占めるのは生活費となります。住む地域や州の物価によっても大きく異なりますが、都市部に住む場合は家賃・水道・光熱費で8万円〜10万円/月かかります。

 

留学生用の学生寮を用意してくれている大学も多いため、その場合はある程度家賃を節約できるでしょう。さらに外食ではなく自炊にすることで節約でき、食費を月3万円以内に収められます。

 

カナダでは消費税だけでなくチップも必要となるため、予想以上の出費となることが少なくありません。

交換留学とは

カナダの正式な学生として入学する以外にも、交換留学という選択肢があります。これはカナダの大学と日本の大学で提携を組んでいる場合、授業料はそのまま自身が所属する大学に払いながら、カナダの大学に半年や1年間通うというものです。

 

州の学費が高い地域の大学に通っても、授業料は日本の大学に納めるので金銭的負担が大幅に軽減されます。ただし教科書代は別途必要であり、専門科目によってはこれが高額となることもあります。交換留学用の奨学金制度もあるため、利用するのもいいでしょう。

カナダの大学で学べる科目

州によって特化している分野が異なる

日本でも大学によって力を入れている学部やレベルが高い学部は異なります。しかしカナダでは州ごとに得意分野が異なるため、大学で特化している分野も異なります。

 

ブリティッシュ・コロンビア州ではマルチメディアや環境、バイオの分野が得意であり、アルバータ州では工学や天然資源の分野が得意とされています。

 

また、ケベック州ではIT系ニューファンドランド島では海洋産業と地域の産業と結びついた専門知識を学ぶことができます。

 

大学のレベルや名門かどうかで選ぶのもいいですが、自身の学びたい分野がはっきりとしている場合は、特化している分野を参考にどの州の大学に入学するかを決めるのもおすすめです。

幅広い専門分野

日本に比べ、カナダでは学部の専門分野が幅広く設定されています。日本では1つにまとめられる学部でも、カナダの大学ではいくつもに分かれているため、自身の興味に合わせてじっくりと専門知識を学ぶことができます。

 

日本とは違い、転部や州内で別の大学へ移ることも簡単にできるため、入学したけれど他のことを学びたい場合も心配ありません。

 

大学卒業後も専門知識が身についているので専門職に就きやすいというメリットがあります。カナダの大学を卒業後、日本に帰国して就職する場合も強いアピールポイントとなるでしょう。

まとめ

今回はカナダの大学について、日本との違いやカナダの大学ランキング、及び進学方法を含めて詳しく紹介しました。

 

留学前でカナダの大学に入学できるほどの英語力がない場合でも、カレッジや語学学校から進学できるパターンは多いので諦める必要はありません。

 

自分の納得できる留学ができるよう、様々な選択肢を探ってみましょう。

永井将馬

ワーキングホリデービザで渡航し、ユニクロでアルバイトを経験。アメリカでの語学留学の経験もありますので、アメリカとの違いもお話できます。

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